今日のお話は 心臓カテーテル の基礎とは脱線しているかもしれません。
前回までの内容はこちらから。
心臓の形-anatomical position-
良く見るこういった正面からみる心臓ですが,♡じゃないだろと医療従事者の方々はツッコミをいれたことが有るでしょう。
そして左前下行枝(Left Anterior Descending:LAD) は全然心臓の前側を走行してないじゃん。
実はこの正面からみる絵をanatomical position(アナトミカルポジション:解剖学的位置)と呼びます。身体の真正面を前とするので、右室が前面にきます。
国立循環器病研究センターさんの冠動脈の解剖の図、これはAnatomical position(画像引用:http://www.ncvc.go.jp/hospital/section/cvs/hcs/ap.html)
心臓の形-valentine position-
さて、実際に循環器領域で用いられる見方はLAO45度、Cranial45度から見たValentine position(バレンタインポジション)とよばれるみかたが使用されます。Angio画像を例にだしているので、心陰影(cardiac silhouette:カルディアックシルエット)を見慣れていない人だとわかりずらいですが、この角度からみるとより♡型に見えるといわれており、あのバレンタインデーから名前をとりこう呼ばれます。
この角度からみたときの前を心臓の前側とするため、LADは心臓の前側を走行するといわれます。
よく見るAHA分類のこの図はValentine positionで描かれていますね。
(画像引用:https://循環器内科.com/cag/)
臨床でのポイント
実際には臨床において、上記2つのポジションからみて名称が決められており、それらが混在しているため、解剖と名称が一致せず理解が深まりません。これらをしっかりと理解することが重要です。
本当のハートの由来
さて、バレンタインポジションという名称からして、これが♡の形に寄せた名称だとわかったと思いますが、本当の由来は何でしょう。
こちらのブログやウィキペディアさんによると諸説あるようですが、ハートマークに似た植物の形からきている説もあるようです。
ちなみに、ウィキペディアのこの画像もややCranialが足りませんがLADが前面にきており、ほぼValentine positionといってよいと思います。ハートの形っぽいですね。
まとめ
- 臨床ではAnatomical positionとValentine positionの2つが用いられて表現されている。
- ハートの由来は諸説ある。
ひきつづき台ふり①をどうぞ
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