【 IVUS の基礎】計測場所,計測のポイント【タイミング別】

解離しぇーま虚血
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IVUS の計測場所についてです。

病変性状の読影や、計測の仕方ではありません。それはまた別で作ります。

前回まではこちら。

本日は、IVUS の計測場所についてです。

ドクター は必ずしも”何を測って”とは言ってくれません。

そこで、基本的な IVUS計測場所最初なにかをした後最後の3つのタイミングに合わせて説明します。

Caution

IVUS は様々な考え方が存在します。

今回ご紹介するのは個人的なオススメです。臨床の参考としてご一読ください。

IVUS 計測場所

最初の IVUS

PCI の基準となる一番最初の記録。

baseline IVUS なんて呼びますが、とにかくやることが多いです。

その中で、一番最初の計測すべきは Distal Reference です。

Distal Reference

前拡張の際、正常な部分の冠動脈を解離させないことが重要となります。

特定の解離は急性閉塞の可能性を伴うため、Stent を用いてカバーする方法が取られることがあります。

一方で、病変部の plaque 自体は解離させないと良好な拡張を得られることができないというトレードオフの関係にあります。

解離後の血管は水色の矢印方向へ拡がりやすくなります。(図を参照)

Plaque があるところ以外は解離させたくないためDistal Reference内径に合わせてバルーンサイズを選択されることが多いです。

ドクターの気持ち

前拡張に用いるバルーンサイズを知りたい。

POINT

実際にはどこから Stent を置くのかわからないような病変もあります。

困ったら Distal Reference と成り得る部分の内径をすべて測っておくのが良いです。

Direct Stenting の場合はStentサイズをDistalの内径に合わせて留置するので、どっちにしろDistal Referenceが重要です。

MLA(MLD),CSA

前拡張や、Debulking といった手技の効果を判別する指標となります。

CSA面積でその効果を評価できるので、Angio 上での狭窄度よりも、より正確な評価が行えます。

手技の前ではどれだけ細かったのか?が必要とされます。

特に DCA では、%PA (plaque burden)で治療成功度や、治療方針が変わるため非常に重要です。

POINT

臨床ではAngio上の一番細く見える部分を MLD と呼称されることが多いです。

Length

ここでいう Length には2つあります。

1.lesion length

病変の長さです。

2.Stent length

healthy to healthy というのが基本です。病変を全部カバーできるサイズ。病変長+両端1~2mm程度と覚えると良いでしょう。

図の黃線が病変長。赤線がステントを置く位置。

実際にこの病変を IVUS でみたところです。Angio 上 healthy と予測した部分もIVUSの長軸でみると Plaque が沈着していることがわかります。

臨床の実際

血管の局所のみにplaqueを認めることなんてほとんどありえないので、healthy to healthy なんて到底無理です。

そこで、ある程度の plaque を許容する必要があります。具体的には %PA<50%をリファレンスとすることもあります。

IVUS 上ではなく、Angio 上と照らし合わせて判断するというのがおすすめです。

Proximal Reference

なるべく病変の無いところで、枝がかぶらないところを選ぶのが一般的です。

healthyな部分の血管径、内径を測定します。

POINT

IVUS 上で healthy な部分と、Angio 上キレイな部分も測っておくことでどちらに留置する場合でも迅速に対応できます。

なにかを施行したあとのIVUS

見てるところ

Dissection

正常血管が解離してしまって、Stentを長くする必要がないか?

これに尽きます。

解離してなければオッケー。

解離してても解離角が>60°でなければとかありますが…少し難しいので、後日詳細解説します。

POINT

Dissection には大きく2つ種類があります。

MLA、CSA

Stentを留置できるか?

Stent は留置しようと思えばどこだって留置できるはずです。

では、なにを見ているのか?

Stentが規定のサイズまで十分に拡張することができるか?

というところを見ています。

これは MLA から判断できます。

具体的に言えば、前述の良く拡がるための解離が形成されているかという点と、石灰が割れているかということです。

石灰化が割れていない場合、Stent を留置したあとに石灰化ごと押し広げるのは無理です。

前処置の手段によりますが、そういった所見の場合は、CBScoring を用いるか、OASRotaを使用を考慮すると良いです。

DCBで終われるか?

これは、解離の有無と、悪い解離ではないかという点をみています。

DCA + DCB の場合 DCA/DCB studyというStudyでは %PA=56.3% 程度でも予後がよかったと言われています。

POINT

NHLBI分類 でType-C以上であれば悪い解離。

Medial Dissection(中膜におよぶ解離)であれば悪い解離とおぼえておきましょう。

最後のIVUS

見てるところ

PCI の基準となる一番最後の記録。

Final IVUS なんて呼びます。

最後の計測で注目すべきは Dissection です。

Dissection

stentedge (両端) は dissection が好発です。図のように前後の血管との拡がりの差の部分から解離してしまいます。

ですので、Final IVUS の際は Stent Edge を注意深く観察しましょう。

IVUS stent edge

protrusion

Plaque 性状が柔らかい場合に好発です。

Stent の内側に plaqueが突出してきています。

イメージはスクイーズボール。網目からむにょっと飛び出してきています。

protrusionが認められた場合、何も対処しないことが多いです

MSA

MSA は論文により様々ですが、5.0〜5.7mm^2が閾値と言われています。

もちろん対象血管により異なるわけですが、LMT 周りにおいては

対象血管CSA
回旋枝入口部5.0mm^2
左下行枝入口部6.3mm^2
合流部7.2mm^2
左主幹部8.2mm^2

上記をカットオフだとする論文もあります。

TIPS

非左主幹部病変において機能的有意狭窄(FFRなど)を予測する MLA のカットオフは環境によって変わることが多いようです。FFR<0.8を示すカットオフを以下の表のような結果であったとする論文もあります。

血管径MLA
<3.0mm<2.4mm^2
3.0~3.5mm<2.7mm^2
3.5mm≦<3.6mm^2
Overall<3.07mm^2

Malapposition

Stent がしっかりと血管内膜に圧着されているかを確認します。

圧着していない場合、どのサイズのバルーンで後拡張すればよいか、IVUS で判断を行うため、圧着していない場合ここを計測します。

どうやって計測するかは、計測方法の回でご説明します。

POINT

色々圧着不良に関する論文はありますが、210 ± 49 μm程度の圧着不良であれば予後は悪くないと言われています。

ところが、こんな単位の圧着不良はIVUSでは正確に評価できません。

ですので、IVUSStent が浮いているようであれば、それは Malapposition と判断して良いと考えられます。

まとめ

  • とりあえずDistal Referenceの内径を測る。
  • 解離してないか、Stent留置できるかを評価する。
  • 解離してないかを評価する。
  • 最小面積は十分か評価する。

参考文献

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