JR ジャドキンスライト についてです。
ジャドキンス先生や、JLについては前回の記事をお読みください。
ジャドキンスライト (JR)
こちらも、現在において使用されまくっているジャドキンス先生が作った右冠動脈用カテーテルです。
サイズ
JLとおなじくこちらも
JR3.0〜5.0などのサイズがあります。
この数字は一体どこのことを言うのでしょうか
こちらです、最初のカーブから一番出っ張ってるとこらへんです。
メーカー差が大きい
この「形状」をしていればJRと呼ぶことができるため、微妙にメーカーによりカーブの具合が異なります。そのため、カーブの長さが微妙に違います。
具体的に言えば、Asahi inteccのガイディングカテーテルであるHyperionのJR4.0はカーブが大きいと言われており、幅広く使用されているGodtecの診断カテーテルであるJR4.0と同等のサイズはHyperionJR3.5であると言われたりしていますので、使用の際は注意が必要です。
これに関しては、診断カテーテルとガイディングカテーテルという違いもあります。Fr数が大きくなるのでその分長めになってしまうので仕方ないとも言えます。
サイズの使い分け
基本的に男女ともにJR4,0を使用します。
これはJL4.0とは違い、浮いたような感じでエンゲージを狙います。
イメージだとこんな感じ
そのため、JR4.0でかからない場合カーブの長さが足りないという部分より、開口の仕方がそもそも、JRという形状が適していないという側面が大きく。多くの場合JR4.0でかからなければ、違う形状に変えます。
JRの操作法
JLとはうってかわり、JRでは、0.035wireを引き抜いただけでengageできることはあまりありません。
右冠尖(Right coronary cusp:RCC:らいところなりーかすぷ:あーるしーしー)に0.035wirewを落とし、カテを持って行きwireを引き抜くと、カテが前側をむきます。
そこで、時計回り(Clockwise:くろっく、くろっくわいず)に回すことでやや後ろ側に先端をむけることができengageすることができます。
どうしてもかからないとき
Near Engage:にあ えんげーじ(入口部の近くにカテがあるけど、かかってはいない状態)させ造影してみる。
入口部の起始の仕方がわかりますので、それにあった形状に変えましょう。
大体AL1.0でかかります。
ジャドキンスカテーテルのアプローチ部位
前回のジャドキンスレフトは、長くなったので説明を省きましたが。
そもそも、大腿動脈アプローチを想定されています。
そのため、今の主流である橈骨動脈からでは、血管との接点が悪く力を伝える能力が、大腿動脈のときと比べ弱いです。
診断カテーテルの場合、この力の伝える能力(バックアップとよばれたりする)は重要ではありません。
治療の場合は、治療の道具を運ぶためにこの力を伝える能力は非常に重要です。
上級者向けのコツ
JRでも、JL同様シェイピングをすることで、engage可能にする方法です。
詳しくは前回を参照ください。
JRでかからないパターンは、起始の仕方に問題があると説明しましたが、具体的には何故かからないかというのは、大きく2つに分けることができます。
ファーストカーブの形が合わない
そもそも届きようがない
この2つです。
ファーストカーブの形が合わない場合のみシェイピングを試してみてください。
そもそも届きようがない場合は、試すだけ無駄です。
JR4.0の呼び方・読み方
こちらもJLの時は書きませんでしたが、
JR4.0はじぇーあーるよんと呼びます。
.0の部分はあまり読みません。読んでも間違いではありません。
JR3.5はじぇーあーるさんごーと呼びます。
まとめ
- JRのカーブの長さはメーカー差が大きい
- ガイディングカテーテルはちょっと大きいことが多い
- ジャドキンスカテはそもそも大腿動脈アプローチを想定している
- 次回はアンプラッツ
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